明日は跡部の誕生日で。
俺は跡部に何が欲しいか見当もつかなかった。
跡部は金持ちのお坊ちゃまだし、
自分のお金も沢山持っているから
欲しいものなんてないのかもしれない。

でも、とりあえず聞いてみよう。



「なぁ、誕生日プレゼント何が欲しいんだ?」
「・・・」


返事がない。
やっぱり欲しいものなんてないのかもしれない。
俺だったら好きなアーィストのCDだとか
欲しいものはいっぱいあるのに。


「・・・おまえだったら何が欲しい?」


逆に聞かれても困る。
だって明日は跡部の誕生日なんだから。



「え、俺は・・・・・うーん・・・」



こないだの誕生日には一緒に遊園地に行った。
跡部と一緒に居たかった。
好きな人と一緒に居る時間っていうのが
一番欲しかったものだから。



「・・・跡部と一緒にいたい・・・・かも。」



ぼそりとつぶやいた言葉を頭の中で反芻する。
俺って跡部のことすっごい好きだなぁって。
俺ばっかり跡部のこと好きなのかもって。
でも、こないだの出来事、
好きだっていってくれたことは絶対に忘れない。
それが嘘じゃないってわかるから。
それが嬉しくて。



「俺もおまえと一緒に居てぇな・・・・」



跡部がぽつりとつぶやいた言葉で
俺はまた嬉しくなってしまった。
明日の主役は跡部なのに。
跡部が嬉しいことってなんだろう。
こういうとき、自分の無力さを感じる。
跡部を楽しませられない自分に。



「跡部、ズリィ・・・・」


なんだか泣きそうだ。
こないだも泣きそうになってたなー俺。
格好悪い。
それでも跡部が好きだってことは変わらないから。


「他になんかないの?」
「バーカ、これ以上何望むんだよ」


ああ、君のその一言で
俺は天にも昇る気持ちになるんです。

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