今日もまた、『それ』が始まろうとしていた───

激突☆朋香争奪戦


 「あっれぇ〜」
 びくっっ!!
 絶大なる悪寒に桜乃は肩をすくめた。
 「今日は朋香ちゃん一緒じゃないのかにゃ〜?」
 笑顔のままものすごい距離まで近づいてくる菊丸に、思わず後ずさる。
 「は、はいっ!朋ちゃんの弟さんが熱だしちゃったらしくて…」
 「成る程。その看病ね…小坂田らしい。」
 びくっっ!!!
 再び桜乃は肩をすくめた。
 別にいきなり大石が現われたことに驚いた訳ではない。
 (それにも十分驚い たが)
 桜乃の目の前に並ぶは男子テニス部員たちの波。
 「小坂田さん、弟思いだからなぁ…。」
 とタカさん。
 「弟…?あいつらが…?」
 と海堂。
 「心配ですよねっ!海堂先輩っ!!」
 最後に力をこめて言ったのは堀尾である。
 レギュラー数名だけでなく、
 そこにはほとんど全員といっていいほどの人数 がずらり並んでいた。


   そう、朋香は青学テニス部のアイドルだった。


 一応、例外的にこの状況でも黙々と練習に励んでいる者も
 何人かいるにはい るのだが…
 全員が朋香の家に行きかねない状況に、一人の男が立ち上がった。
 「…まさか練習をさぼって行こうなどとは考えていないだろうな?」
 そう、手塚である。
 「いるって言ったら?」
 (出た!不二先輩のトリプルカウンターの一つ、微笑み返し!!)
 カチローが小声で中継をいれた。
 「グラウンド30周だ!」
 「あ、そ。じゃあ手塚は行かないんだね。うわー薄情者。」
 最後辺りは棒読みだった。
 「ま、さすがに練習さぼる気はないんだけど。
 手塚は練習終わっても行かな いんだよね?」
 「待て、俺は練習をさぼるなと言っているだけだ。
 何も行かないとは言ってな…」
 「行かないんだよね?v」
 (出たー!不二先輩のトリプルカウンターの一つ、語るに落とし!!
 (手塚が 語るに落ちたと言いたい))
 今度の中継はカツオだ。
 これで本日の脱落者一名は決定した。
 さすがは不二(先輩)と後ろで拍手を贈るもの多数。
 「で、一体誰が行くんすか?」
 「おチビ!?お前には桜乃ちゃんがいるだろ〜!!?」
 いきなりの乱入者に菊丸がくってかかる。
 「誰も行くとは言ってないっすよ。
 早く決めてくれないと邪魔で練習できな いんすよね。
 見舞いなんて一人でいいんでしょ?」
 その発言にレギュラー以外が、ゲッと声をあげた。
 (((余計なことを…)))
 「うん、確かに。」
 不二が納得して頷いた。
 「あんまりたくさんでいっても邪魔になっちゃうよね?」
 この時点で、レギュラー以外のメンバーは諦めることとなった。
 不二を押しのけて自分一人が行こうとは無謀な話である。
 「じゃあ、俺が行こう。」
 爽やかに名乗り出るは我らが副部長。
 「「「何で!!」」」
 しかしすぐに非難が飛ぶ。
 「いや、ほら、俺のおじさん医者だし…」
 なかなか苦しいぞ副部長。
 「それってまったく関係ないっすよね?」
 案の定、海堂につっこまれて撃沈した。
 脱落者、二人目。
 次に名乗りをあげたはタカさんである。
 「じゃあ俺行こっかな…?ほら、あんまりうるさくしてもあれだし…」
 「アロ○アルファでラケット手につけてあげようか?」
 大魔王様、本当にアロンア○ファ右手に持っていらっしゃる。
 「ごめん。俺が悪かったよ…」
 どさくさに紛れる作戦、失敗。
 「ちっちっちっ甘いにゃ〜タカさん!」
 「ん、何で英二?」
 「やっぱ病気してるってなら、気弱になってるってことっしょ?だったら
 俺が行って元気づけて…」
 「うるさいだけだと思うよ?っていうかウザい。」
 フジの絶対零度の微笑みがエージを襲う!
 エージに精神的200のダメージ!!
 「うだぁぁ!何の!俺のターン!ドロー!!」
 たくましくも、菊丸は立ち上がった。
 やめて置けばいいのにと、周りは思う。
  「言わせてもらうけどー!不二なんかが行ったら
 朋香ちゃんが精神的にまいっちゃうに決まってんだかんな〜!」
 「…言いたいことは、それだけ?」


  (間)―――この間に何が起こったかは想像にお任せします。


 「さ〜て、他に行きたい人は〜?」
 「不二、この小説の趣旨が違ってきてると思うが。」
 「何?乾、文句あるの?」
 (…ついでに不二の性格も変わってる気がするが)
 「文句ではなくてだな、…ちょっと一回ブラウザバックしてみろ。」
 「え?…しょうがないな、何?」
 不二は大人しくクリックした。
 何故こんな時だけ素直なのかは謎である。
 「ほら、小坂田のアイドル小説だと書いてあるだろう?
 よって主役は小坂田だ。」
 「うん、分かった。じゃあ早く小坂田さんのうちに行かないとだめだよね?
 僕が行って来るよ。」
 (勝った…!)
 不二が密かに握り拳を作った、その時だった。
 「不二先輩ー俺の相手してくれますー?」
 「…越前、話聞いてた?僕は今から…」
 「小坂田のうちなら海堂先輩が行きましたよ。」
 「………は。」
 急いで見まわすと、確かに海堂がいない。
 「いつの間に!?」
 「さっき不二がブラウザバックして、ここから離脱してた間にだよ。」
 「…ふぅ〜ん。そういうこと。でもいいの乾?海堂に行かせちゃって。」
 「不二に行かせるよりは安全だからな。確率は…」
 「もぅいーよ。」
 (一人、とか決めなきゃよかった。)
 不二様、ちょっと後悔。


 そのころ、今回の勝者の海堂はというと。
 「…あれ、先輩?」
 「チビども大丈夫か?」
 「もしかして、お見舞いきてくれたんですか…?」
 「一応な。ほら、土産だ。」
 「ありがとうございます!あっそうだ、折角ですから寄っていきませんか?
  お茶出しますよ?」
 しっかりおいしい思いをしていた。
 乾の計算は以外と外れるかもしれない…?





あとがき

アイドルものって初めて書いたので
ちゃんと書けてるか心配です…(ドキバク;)
っていうか朋ちゃんが最後のほうしか出てないのはこれいかに;

こんなんでよかったらもらってやって下さいませ。
相互リンクありがとうございましたv


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朋ちゃんアイドル小説が欲しいと駄々をこねたら本当に書いてくださいましたvv
有難う御座います〜vv朋ちゃんが愛されているのをみるとほこほこします。
あー朋ちゃん、可愛いぜ。私は朋ちゃんアイドル伝説を信じます。(ないない)
藤月サマ、本当に有難う御座いました。