A HAPPY DAYS
「おはようvv」
今日のあたしはとてつもなく機嫌がよかった。
何時もはかったるくてやってられない勉強さえも楽しかった。
何故なら今日は・・・・・
あたしの誕生日だからだ。
朝からクラスメートや部活の後輩たちが
つまらないものですけどってプレゼントをくれた。
つまらないもんなら要らないんだけどとか思ったけれど、
それは謙遜だって分かってるから有難く頂戴しておいた。
日本語ムズカシイネ〜とか下らないことが頭によぎる。
日本人は謙遜することこそ美徳なのだ。
「有難う」よりも「申し訳ない」と思うのだ。
それがいいことなのかなんて判らないけれど、
それが今の常識とかいうやつになっているのだから凄いことだ。
そんなことを考えてばかりいたら放課後になってしまった。
放課後は足早にグランドへと向かう。
野球LOVEな部長は既にグランドの整地をしていることだろう。
そしてアイツも・・・・。
「やぁ、さん。」
早速、野球バカの部長様が話し掛けてきた。
「なぁに?誕生日プレゼントならまだ入るわよ。」
鞄いっぱいに詰め込まれた其れを見て牛尾は軽く笑った。
「相変わらずモテるね。」
「アンタほどじゃないわよ。」
あたしは知ってる。
こないだの誕生日にはトラック一台分のプレゼントが送られてきたとか。
こんな男、何処がいいのだろう?
やっぱり顔か?金か?頭のよさか?
・・・・・なるほど、そう考えると人気の程も伺える。
「君が一番喜びそうなものを用意しといたから。あ、部室にあるからね。」
牛尾は頑張って!、などと謎の言葉を残し去っていった。
あたしは牛尾からのプレゼントを頂戴すべく部室へと向かった。
部室の前には野球部の一年生たちが居た。
「あっ、先輩がきたよ〜」
兎丸が叫ぶと皆、口々におめでとうございますと云ってくれた。
牛尾のプレゼントはこれだろうか?
嬉しいけれど牛尾は一番喜びそうな、と云ってはいなかったか?
疑問に思っていると兎丸が近づいてきて云った。
「野球部から先輩にプレゼントがありま〜す」
じゃじゃ〜んという効果音付きで、部室のドアが開く。
そこには・・・・・・。
そこにはリボンでぐるぐる巻きにされた蛇神の姿があった。
「・・・・・・・・・・。」
バタン。
あたしは部室のドアを閉めた。
何か、見てはいけないものを見たような気がした。
「・・・・何、アレ?」
よく考えてみよう。
今、部室の中に居たものは一体なんだ?
そう思っているとドアが開いた。
「・・・閉めるでない。」
蛇神だった。
蛇神は何でもないような顔であたしを見ていた。
あたしはというとその蛇神の姿にしばし放心していた。
だってあの蛇神がリボンでぐるぐる巻きにされているだなんて
普通想像できるだろうか?いや、出来はしない。(反語)
それが今、目の前に広がっているのだから
少しくらい魂だって吹っ飛ぶだろう。
「・・・如何した?」
蛇神が心配そうに訊いてくる。
あたしが心配なのはこんなプレゼントを提案した奴の頭の中だ。
「誰がソレ、やれって云った?」
蛇神の長い髪にもリボンがかかっている。
意外にも似合うと思ってしまったのは慣れてきた証拠だろう。
「・・・・牛尾。」
やはり、可笑しいのは奴だった。
脳味噌が溶けかけているのではないだろうか?
こんな奇怪な(いやでもちょっとだけ可愛い)プレゼントを用意するだなんて。
というか、人身売買は犯罪なんじゃないか?
まぁ、いいけど。(よくない!)
「そう、で、蛇神はあたしのものなのね?」
プレゼント(一応)なのだから、そういうことなのだろう。
「当たり前だろう?」
さも当然のようにいわれた言葉が嬉しくて思わず抱きついてしまった。
「ねぇ、何時まで蛇神はあたしのものなの?」
蛇神とのデートの帰り道、あたしは蛇神に尋ねた。
「_________。」
周りの音が煩いのか、上手く聞き取れない。
蝉がいかにも夏です!と主張するように歌いあっている。
「ゴメン、今なんて・・・・」
『永遠に』
耳元で囁かれた声は照れているのか小さめで、
不謹慎にも可愛いなど思ってしまった。
そしてあたしはその永遠が何時までも続くことを願った。
END
オマケ
次の日、牛尾はどこか遠くの方へ捨てられていたのを
無事に保護されたらしい。
チッっと舌打ちした少女がいたというのはまた別のお話・・・・・。(笑)
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錯診サマの誕生日に押し付けてしまった作品。