| 例えば、長い睫に縁取られた瞳だとか、いつもチェリー色した唇だとか、整った顔とちょっとキツい性格も気に入ってる。(ちょっとじゃない、と反論されそうだけど、ワガママを言うところもあれはあれでなかなか可愛いじゃないか、と思う) 夕飯の時に木更津に「観月の何処がいいの?」と尋ねられた。隣にいた柳沢には「観月が奥さんだったら赤澤は尻に敷かれっぱなしだーね」などチャカされた。
観月は将来のこととか、かなりしっかりしてるし、料理も下手じゃない。(この間のカレーは最高に美味かった)癖のある髪の毛も手入れが行き届いているせいか、ふわふわで触り心地いちがいいし、いち小言を言う口も、時には甘い声を出す。自分のように日に焼けていない白い肌も、それに赤い跡をつけるのも含めて好きな要素ばかりだ。
こう考えると観月のキライなところなんて一つもなくて、観月の存在自体、全てが好きなのかもしれないと赤澤は思った。
「何を呆けているんですか?」
「観月っ?!」
そんなことを思っていたら本人が目の前にいて驚いた。いつの間にここに来たんだろう。ノックの音も聞こえなかったし。観月は「まったく、貴方って人は・・・」といつも通り呆れ顔で赤澤に練習メニュー表を差し出した。
「来週の分です」
「おう、ありがとな」
「っ!別に部活のためですから・・・」
観月が恥ずかしそうに目線をそらす。そんな小さな表情一つが愛しくてたまらなくて、堪えきれず抱きしめてしまう。抵抗しても無駄だと思ったのか観月は何も云わない。
観月はじめの好きなところ、全部。
このまま一生離さずに愛していけたらいいなと、こういうときは決まって思うんだ。
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2004/10/26 結城はじめ
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