”もし、地球があと一日で爆発するとしたら、貴方はどうしますか?”

これが、今、ルドルフの中で流行っているモノだ。
授業中や部活中、いたるところでヒソヒソとはなされている。
それは、聖ルドルフテニス部とて例外ではない。



壊れていくこの世界で。





「なぁ、観月。お前はどうするんだ?」

いきなり赤澤が尋ねてきた。
主語が無い。
ある意味、誰も彼もがこのことを知っているという証拠かもしれない。

「何がです?」

僕は分かっていながら、そんなことを言う。
性格の捻じ曲がった証拠だろう。

「何がって、地球があと一日で〜ってやつだよ。」

流行ってんだぜ?と自分が聞いた話を事細かく話してくれる。
そんなことだけよく覚えているんだなぁと
僕は少々彼の記憶力の不思議さを今さらながら思うのだ。


「別に、何もしませんよ。どうせ消えてなくなるなら、
何をしたって意味がないじゃないですか。」


消えてなくなる地球になんか興味はない。

それよりも。


「貴方はどう思うんです?」

「ああ、俺はだな。」





捻じ曲がった自分を愛してくれる貴方のことの方が何倍も大切で。




「お前と一緒に火星に逃げる!!!」




どんな顛末であろうとも、きっと彼は自分の隣にいてくれるのだろう。
そう思える何かが彼にはあるのかも知れない。
それくらい愛されているのだなと、少し恥ずかしくて嬉しくなった。





この世界で貴方が笑ってくれさえすれば。

僕は何も要らないから。

ただ、もし二人、出会えるのなら、

手を繋いで、壊れてく世界の終わりを静かに見届けようか。





end



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2002/11/03
55ヒットの神楽様に捧ぐ。